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「無」・・・

素敵なあかりのなかで「無」の字のお話を読みながら、ふと思い出しました。



 今、「舞」という字を游書で書いていますので、最近、意味を調べた所。
 あれっ?
 「舞」と「無」は上の部分が一緒・・・
 「舞」の上半分は"人が舞っている姿"を表わしているはず、でも、「無」は違うのかしら。それに、確か、「無」にはもともと、"ない"という意味がなかったはずだけれども、どれも不確かです。
 調べて見ましょう。
 
 「無」は、「舞」の初文。もともと"舞う人"の形。
    巫(ふ)が袖をひるがえして舞う形で、もと雨乞いをする舞雩(ぶう)をいう字。
    
 それでは、なぜ、「無」が"ない"という意味に使われたかというと、
    "ない"という意味には「亡」の字がありましたが、「無」がその「亡」の音と同じだった
    のです。これを、声の仮借といいます。<仮借>とは、音だけを借りて用いるという
    意味です。形では表示しにくい、我(が)、也(や)もそうです。

 ちなみに、"ム"と読む「无」「亡」の異体字で、ひらがなの「ん」の本字。
 「亡」の字はもとは、<手足を折り曲げている屍骨(しこつ)の形>とされていますので、抽象的なことがらを表わす文字が今日の形や意味に落ち着くまでは、音をあてて、いくつかの文字が使われたのでしょうね。
                                         (資料:字統/白川静)     
by sumi-moji | 2005-06-26 22:33 | ◇書◇の豆知識